名鉄三昧 前編 写真が多いのでかなり重いページになっています。完全に表示されるまで気長にお待ちください。
プロローグ(8月23日(木))
名鉄から、谷汲線(全線)、揖斐線(黒野−本揖斐)、八百津線(全線)、竹鼻線(江吉良−大須)を9月末で廃止するとの発表から早2年。以前に名鉄は完乗していたし、今回は、特に、行く予定はなかったのだが、昨年、地下鉄4号線(大曽根−砂田橋)の開業、今年3月の日本初のガイドウェイバス「ゆとりーとライン」(大曽根−小幡緑地)が開業し、完乗を目指すためには、ここへは行かなくてはと気にはなっていた。そんな時に、ちょうど、大学時代の先輩の誘いもあり、また、名鉄新名古屋から高山に直通する気動車特急北アルプスも9月末で廃止の情報が入ってきた。それなら、ちょうどいい機会だし、すべてひっくるめて乗ってくるのも悪くない。そんなわけで、今回、夏休みということもあり、休暇を1日頂き、名古屋に出向くことになった。
結局18切符。結局ドン垣。
毎度のことながら、最初の悩みが切符をどうするかである。普通乗車券というのは面白みがないし、かといって、名古屋っていまいち、いい周遊券の類がない。名鉄は、2DAYフリー切符で回るって決めていたので、周遊きっぷを買ってしまうと、ゾーン券が重複してしまいもったいない。それから、名古屋入りする列車だが、新幹線もいいのだが、東京を朝一番にでても、結局名古屋へは8時になってしまう。社会人で、時間が潤沢ではなくなった今では、1日を少しでも有意義に使いたい。それに、6時の始発の新幹線に乗るっていうのも、5時起きしなくてはならないのでこれはこれで、結構辛い。どうせ、辛いなら、夜行の「ムーンライトながら」でもいいか。指定が取れなくても、続行で全車自由席の臨時快速の大垣行があるしね。で、この列車にするならなにも、周遊券なんて買う必要はない。結局18きっぷで十分ってことになる。しかし、案の定、「ムーンライトながら」は往復とも指定はとれず。こちらも結局ドン垣乗車が決定する。
そして、旅立ち
8月23日(木)会社が終わって、その日の夜に出立する。定期券を持たない私は、今朝は会社にくるのに、18きっぷを使う。なんか普段の通勤で、18きっぷを使うというのは変な気分である。自動改札は通れないし、だいたいネクタイ締めて使う切符じゃないよね。(笑)。会社は明日休む手はずをつけて、定時きっかりに退社。例え、ドン垣でも、久しぶりの鉄に胸が高鳴っているのが自分でも分かる。
さて、木曜の晩だし、所詮は「ムーンライトながら」の救済臨なんで、そんなには混んでないだろうとタカをくくって発車の1時間半くらい前に品川に向かったが、すでに、長い列。うわ、まじ???すぐに列に加わって、前から12、3番目。とりあえず、座れそうだが、ホームのポスターには、3ドア車、10両って書いてあるのが気になった...。3ドア車って?もしかして、113系?211系?まじですか?かくして、入線してきた電車は東海の113系6+4の10連だった。おいおい...。気落ちしてる暇もなく、壮絶な席取り合戦が始まる。113系だったら、かえって、ドア横のロングの方がいいかも。足も伸ばせるし。ボックスだって幅も狭いもんね。ってことで、早々にドア横のロングに腰掛けた。しかし、ロングシートの夜行って初体験。(泣き笑い)。座席は瞬く間にうまり、そのあとも発車間際まで、続々と乗客が乗り込んでくる。近年、若者の鉄道離れが言われているが、車内を見ると、別に鉄という感じでもない高校生くらいのグループが「青春18きっぷ攻略本」なる本を片手に乗り込んできた。発車間際で当然、座席はないのだが、彼らはそんなことは百も承知らしい
。そう、今時の若い人は地べたリアンなんだよね。そっか、狭くて、固い座席に座るより床の方がかえって快適かもしれない。通勤列車なら迷惑かもしれないけど、夜行なんだから、ま、大目に見よう。それにしても、こうして、若い人たちと一緒の車内というのは、なんかいいよね。自分も少し若返った感じがする。こういう風に思うのも自分が年を取った証拠なんだが。でもね、やっぱり鉄道会社には一言いいたい。鉄道離れと言われている若い人がせっかく、旅行に鉄道を利用してるんだから、やっぱり、全員座れるような対策をとって欲しいし、ましてや、いまや、通勤用と化した113系なんて使って欲しくなかったな。彼らにとっては、今回の友達同士の鉄道旅行なんて、一生の思い出に残るだろうし、やっぱりいい思い出を残してあげたいよね。で、今回がきっかけで鉄道の旅行もいいなって思ってくれたら、また鉄道を使ってくれるじゃない。でも、座れないほど、混んでるし、いつも乗ってる東海道線と同じ車両だし、こんなことじゃ、もう鉄道は懲り懲り、やっぱ、旅行は車に限るって思われちゃ、せっかくの顧客確保の機会を失ってしまうことになるよね。でも、こういう旅行でも、後から
はかえっていい思い出にはなるのだが、また鉄道を使うってことには結び付かないはず。そんなことを考えているうちに、いつのまにか、眠ってしまった。
113系臨時快速大垣行 いわゆるドン垣。 しかし、まじで、こいつが大垣夜行に入るのか...世も末だ...(笑) |
サボは大垣ではなく、臨時。 |
最近必携の2アイテム
ところで、最近の鉄で、約10年前の自分が学生の頃にはなかった必携アイテムが2点ばかりあることに気づく。一つ目は言わずと知れた、携帯電話。今回は、途中で、大学時代の先輩と待ち合わせるため、こういうときには非常に便利だ。そして、もう一つは500mlのペットボトル。昔は缶入りしかなかったので、1回飲み切りで、しかも、飲みかけ中は列車の揺れで転倒しないかを気にしてなければならないし、列車を降りるときには、全部飲んでしまわなければならなかった。けれどもペットボトルでは蓋を閉めれば、完全密閉され、かばんにも入れることができ、好きなときに、好きな分だけのどを潤すことができる。これだけのことではあるが、普段何気なく使っているものにも改めて随分、便利になったもんだと関心するととも、月日の流れを感じさせる。
ゆとりーとライン 大曽根駅 | 始発前の大曽根付近の様子 |
ガイドウェイバス(8月24日(金))
さて、やはり、夜行の座席では熟睡はできず、途中の駅に止まるたびに、目がさめる。まだ夏とは言っても秋分までひと月を切ると、日の出は思いのほか遅く、豊橋でも外はまだ暗い。やっと夜がしらみかけてきた5時19分名古屋に到着である。まずは、今年3月に開業した、日本初のガイドウェイバス、「ゆとりーとライン」へ向かうべく、地下鉄東山線へ。地下鉄の始発は5時38分。20分弱の時間があるため、ここで、名鉄の2DAYフリー切符を買っておこうと一旦、名鉄乗り場に行くが、窓口は5時半まで開かないらしい。時計を見れば、5分前。それではと、先に地下鉄の1日乗車券を買いに行く。砂田橋往復なら元はとれないが、夜も使う予定なので、730円でも元が取れる。再び、名鉄に戻り、窓口が開くととに、2DAYフリー切符3800円を買い求める。ちょうど、この時期、名鉄、近鉄、南海の3社共通で3日間有効の3、3、SUNフリー切符も5000円で、発売されているが、今回は名鉄だけにターゲットを絞っているので、2DAYフリーにしておく。手にした切符をみると、フリー切符のくせに、裏の黒い定期券サイズの自動改札対応になっている。さて、地下鉄
と名鉄の2種のフリー切符を無事GETして、東山線の始発列車に乗り込む。始発だが、意外に多くの人が乗車している。栄で名城線に乗り換えて、大曽根へ。
ガイドウェイバスの軌道 | 一見普通のバスにしか見えない |
大曽根のバス転回所、手前からはガイドがついている。 |
そして今回の第一目的のガイドウェイバスに乗る。まず、ガイドウェイバスとは何か簡単に説明しておくと、高架橋の道路上の脇にガイドがあり、このガイドに沿って、バスが運転されるもの。運転士はハンドル操作はせず、アクセルとブレーキ操作のみを行う。多少形は異なるが、よく子供向けの遊園地にありがちな、レール付きのゴーカートのような感じかもしれない。ただ、ガイドウェイバスの優れている点は、市内の混雑区間は、高架専用道路をガイドに沿って走るが、郊外に行くと、インターチェンジのような形で、一般道路に結節しており、そこからは普通のバスと同じように走ることができるのである。水陸両用ならず、軌道、道路兼用なのである。このガイドウェイバスはドイツのエッセン市などにはすでに存在するが、日本では初登場になる。このバスと新交通システムのあいのこのようなものに乗車するが、駅部は新交通システム、車両は完全にバスである。駅には改札口らしきものはあるが、素通りできる、それもそのはず、バスは中扉から乗って整理券を受け取り、降車時に運賃を運賃箱に入れるという、典型的なバスの乗り方であるためだ。バスは普通のエンジンで動くため、乗り心
地はバスと変わらない。普通の高架道路を走っているのとさしてかわりないが、軌道が新しいためか、非常に揺れも少なく、滑らかな感じ。しかし、運転手を見れば、ハンドルを持たない手がどことなく、手持ち無沙汰にも見える。専用軌道ということもあって、バスは他に車にも邪魔されず、信号に止まることもなく、順調に進む。名古屋ドーム・矢田と砂田橋までは地下鉄の平行路線だが、名古屋ドームを目前に見ることができる等、眺望のよさでは、ゆとりーとラインの方が1枚上。そして、このまま順調に進み、一般道路の結節点の小幡緑地に到着。小幡緑地を出ると、高架が下に降りてゆき、駐車場に入るときのような遮断機に出くわす。そこで一旦停車したあと、通常のバスになって、なにごともないように、一般道路にでていく。次の停留所の竜泉寺で降りて、今度は折り返し、逆を辿ってみる。大きな、一般車両進入禁止のマークを通り過ぎ、同じように、遮断機の前で一旦停止後、運転士が「ここから自動運転いたします。」と案内したあとに、ガイドに沿った運転が始まる。切替はわずか、十数秒である。
ここまで見るに、確かに、一見、新しく画期的なシステムかもしれないが、所詮はたかがバスであり、バスにしては少々、建設費がかかりすぎてるようにも思える。高架で専用軌道を作らなくても、バス専用レーンをもう少し整備すればとも思えてしまう。果たして、バス程度の中小量輸送でここまで必要なのかがちょっと疑問。本数も今のところ、そんなに多くはないし、まあ、今後どうなっていくかが注目です。
小幡緑地の一般道路との結節点 | 遮断機から向こうが専用軌道になる。 |
砂田橋に到着したゆとりーとライン | 砂田橋の駅名表...でいいんだよね |
自然の摂理
さて、折り返しは、大曽根まで戻らず、砂田橋で下車。ここからは昨年開通した地下鉄4号線に乗る。この砂田橋−名古屋ドーム前・矢田−大曽根は地下鉄とガイドウェイバスの平行区間になっていて、ちょっと無駄に思える。
ここで、突然、生きていくには不可欠な生理現象が私を襲う。まあ、乗り換え時間にも余裕があるし、生理現象に逆らってもいいことないしってことで、まだ新しく綺麗なガイドウェイバスの駅のトイレで用をすます。すっきりして、さて、地下鉄は...と、比較的近くに、出入り口があって、半ば安心したのが間違いだった。どこでも、そうだが、最近の地下鉄は、異常に深い。延々の下り階段が続く。少し焦る。もしかして、間に合わない?やっと階段を降りきったと思い気や今度は曲がりくねった通路が続き、またまた、下り階段になる。しかも、エスカレータもエレベータもないので、ひたすら、駆け下りる。結果、案の定、乗り遅れ...やばい、この列車に乗り遅れると、この後の予定がすべてくるってくるんじゃなかったっけ?
砂田橋−大曽根はせっかくの初乗り区間なのに、予定より1本あとの車内で、NATTと首っぴきでリカバリーのための緊急対策会議を開く。こういうときって、不思議なもんで、意外と冷静にいい案が浮かぶもんである。ということで、以下のように経路変更。
砂田橋−(名城線)−金山−知立−(三河線)−猿投−西中金−豊田市−(地下鉄鶴舞線)−岩倉−(名鉄犬山・広見線)新可児
↓
砂田橋−(名城線)−久屋大通−(桜通線)−−(地下鉄鶴舞線・名鉄豊田線)−豊田市−(名鉄三河線)−猿投−西中金−知立−神宮前−(名鉄犬山・広見線)−新可児
名城線(4号線)砂田橋 |
猿投に停車中の西中金行の20形気動車 |
三河線西中金
とにかく、経路を変更して、地下鉄を乗り継ぎ、鶴舞線から、名鉄豊田線に入る。あとから名古屋在住の先輩に確認したのだが、この名鉄豊田線は地下鉄鶴舞線が開通した後の昭和54年に開通した名鉄の中では比較的、新しい路線になる。その豊田線と三河線の分岐駅の梅坪を一駅過ぎると豊田市につく、そこから、再び梅坪方面へと戻るが、今度は、分岐を右に分かれて、三河線へと猿投まで進む。来た電車は3ドア転換クロスシート車、こんな快適な車両に料金不要で乗れるのも名鉄の魅力だ。その快適シートに腰掛けて、地下鉄の売店で買った朝食のサンドイッチを頬張る。さて、列車は近郊都市の風景から田園風景代わり、猿投に到着。私は、最初、そのまま「さるなげ」と読んでしまったが、「さなげ」と読むのが正しい。難読駅名の一つである。猿投から三河線の終点の西中金までは、非電化区間になり、気動車に乗り換える。かつては電化されていたが、利用客が極端に少なく、気動車化された区間である。本来、この区間もこの9月末に廃止になる予定であったが、地元自治体の援助のおかげで、今回は辛くも廃線を間逃れたが、今後も予断を許さない状況にあるのは確かであろう。列車
は地元の年配客と私を含めた若干の鉄道ファンが乗り合わせていたが、それでも、両手で足りる程度だ。鉄道ファンがいるのは、私と同じようにこの9月で廃止になる線区を乗りに来たついでに、いつ廃止になるかわからないこの線にも乗っておこうという意識が働いたからであろう。猿投からは西中金まで、距離的にはそんなになさそうだが、次の三河御船を過ぎると、一気に山村へと入っていく。西中金は無人で、ホームも1面の小さな駅だが、目の前には比較的広い道路にバスが走っている。これでは、バスにされてもやむを得ないのかもしれない。列車に接続するように数人の客を乗せて、バスは出発して行ったが、折り返しの列車のために乗客も運んできている。ちょうど時間がいいためか、帰りの列車にはそこそこの人数が乗っている。廃線にならないためにも、地元の人には積極的に列車に乗って欲しいものであるって思うのは、東京のファンの勝手な言い分なのかもしれないが、そう願わずにはいられない。
西中金に到着 | 駅名表 |
ホームから改札口を望む | 西中金駅舎 |
この先で線路は途絶える... |
7000系パノラマカーに浸る
猿投まで戻ると、すぐの接続で知立行が出る。行きの電車ほどではないが、こちらも固定ではあるがクロスシート車である。知立からは名古屋本線を神宮前まで特急で戻る。特別車2両、一般車4両+2両の堂々8連の列車であるが、特別車に必要なμ(ミュー)チケット(指定席特急券)は完売だそうだ。料金不要でも、転換クロスシートに乗れるのに、あえて、特別車に乗る人も多いのはやはり座りたいというのと、350円という手軽な料金だからだろう。車内はとりあえず、すべての座席が埋まってるという状態で到着したが、なんとか、ドア横の補助席に座ることができた。それにしても、こんなにいい車両に毎日乗れるなんて、本当に名古屋の人はうらやましい。
神宮前で、常滑からくる犬山線・広見線直通の新可児行に乗り換える。来た列車は7000系パノラマカー。思わず心の中でガッツポーズとともに、自然に足が先頭車に向かう。かくして、ほくほく顔で最前列の展望席を仕切る。パノラマホーンを鳴らしながらの新名古屋へ入線、犬山線と別れる枇杷島分岐点の通過、上小田井では地下鉄の引き上げ線を右に見て、これぞ、本物の電車でGOである。こうして、しばしの間、至福の時を過ごす。何度も言うようだけど、これで、料金不要なんだよね。
犬山からは広見線に入り、進行方向が変わり、後展望になるが、気が付けば、この車両には、私一人になっていた。6両編成では完全に輸送力過多だ。犬山車庫に狙っていた3400系いもむしを確認。本線上にはいないことが分かり、がっかり。途中、風光明媚な可児川、日本ライン今渡を通り、終着新可児に到着する。
犬山に到着した7000系パノラマカー ここでスイッチバックをして、さらに新可児へ向かう。 |
広見線の終点御嵩駅。 |
御嵩駅に停車中の新可児行 | 新可児ではさらにスイッチバックで御嵩へと進む。 八百津線用30形の左側の線路は御嵩方面へ。 さらに左側は犬山方面へ行く。 |
広見線から各務ヶ原線まで
新可児で今度は御嵩行に乗り換える、ここでも進行方向が変わる。明智で更に、廃止になる八百津線と別れるが、今回は八百津線にはいかずに、そのまま御嵩に行く。八百津線と違って、電化のままだし、新名古屋方面から直通もあるので、当面廃止の危機はないのだろうが、新可児から先はどちらにしても、そんなには乗客は乗っていない。とりあえず、広見線には廃止の噂はないが、ここまで廃止が相次ぐと余計な心配をするものである。御嵩からは来た道を犬山まで戻る。
犬山からは各務ヶ原線で新岐阜へ。内海からやってきた列車はまたまた7000系パノラマカー。当然のことながら、またまた最前列の展望席を仕切る。犬山遊園でモノレールと出会ったあとに、つい最近まで自動車と併用軌道だった犬山橋梁を渡る。自動車の方を追い出して、現在、複線化工事の真っ最中である。左を見れば、追い出された自動車専用の真新しい、立派な橋がかかっている。なんか複雑な心境...。鉄道と自動車の分離、これが、当然の姿だが、鉄道併用橋という名所がまた一つ消えてしまったのは少し寂しい気もする。犬山橋梁を超えるとすぐに、右に、草の生える錆ついた線路と別れる。この非電化で臨港の貨物線のような線にも毎日1往復の定期列車「北アルプス」が通るが、この列車も9月30日を持って、廃止が決定している。北アルプスの乗車は明日の予定であるので、詳しくは、またその時に語ろう。短絡線と分かれると新鵜沼に到着。ここからは急行なので、少し速度を速める。そして、各務ヶ原線の名前にもなっている、各務ヶ原市の中心、名電各務ヶ原に到着。さぞかし、立派な駅だろうと思い気や、こじんまりとした対向式ホームに、駅舎も素朴なものに驚く。三柿
野まで急行運転をしていたが、ここから先、新岐阜までは種別が普通に変わり、終点新岐阜まで各駅に停車。パノラマカーでも、ダラダラと退屈な時間が過ぎてゆく。田神で関からの路面電車と交わると、終着新岐阜はもうすぐだ。ここのように、路面電車と線路を共有するのも名鉄ならではの名所。他にはちょっと見られない。このため、路面電車の方は600Vと1500Vの2系統の電源で動くようになっている。新岐阜駅は、名古屋本線とは別の地平ホームに到着。新岐阜では各務ヶ原線と名古屋本線とは線路はつながっていない。渋谷の東急東横線と田園都市線みたいなものであるが、東急に比べると、乗り場はかなり近く、乗り換えは便利そうだ。
7000系パノラマカー展望席から パノラマスーパーとのすれ違い | 犬山橋を渡ります。 |
現在自動車を追い出し、複線化工事の真最中です。 | 新岐阜到着です。各務ヶ原線は地平ホームに... |
竹鼻線
新岐阜13時17分、ちょっと遅くなったが、新岐阜百貨店でおにぎりを買って昼食をすまし、14時発の新羽島行に乗る。新羽島で大学時代の先輩と待ち合わせているためだ。新羽島行の車両は特急増結用の2両編成。笠松で本線と別れ、竹鼻線へと入り、江吉良から、さらに別れて1駅で終点新羽島に到着するが、新岐阜からは37分と意外に時間がかかる。東京から岐阜へのアクセスは名古屋で新幹線を降りて、JRの新快速か、名鉄特急の方が早そうだ。しかし、以前にも来てそう思ったが、新幹線の岐阜羽島の接続駅ということで、名鉄の新羽島駅は、名鉄百貨店かなにかの駅ビルになっていて、賑わいを見せてるのかと思いがちだが、実際は高架に1面1線の細いホーム、駅舎はローカル線のように小さい。これが、新幹線との接続駅なの?って疑うが、ホームからは新幹線の立派すぎるホームが間近に見える。そのホームに大阪方から100系ひかりがすべりこんできた。これも意外だったが、乗降客がかなりいる。岐阜羽島なんてって馬鹿にしたものではない。先輩はどうやら、その列車に乗ってたらしく、無事落ち合えた。
新岐阜からは羽島行 パノラマスーパー並結用1000系 | なぜか不破一色で下車 |
廃止区間ではないが、名鉄の支線区にはこのようなたたずまいの駅が多い | 終点大須に到着 |
大須 駅名表 | 大須駅 |
そこからは、名鉄の廃止線区を一緒に回ることになる。まずは竹鼻線、江吉良−大須。廃線区間は、寒村というわけでもなく、むしろ、沿線には田園風景の中にも宅地が目立つ。岐阜や羽島のベッドタウンのようにも見えるのだが、廃線になるところを電車の利用は少ないのだろう。廃線を惜しむファンの姿もチラホラ見られるが、地元利用客もある程度はいるようだ。しかし、我々はともかく、今、この電車に乗ってる人達は来月末からなくなるのをどんな気持ちで乗ってるのだろう。10月からはどんな交通手段を使うのだろう。そんなことを考えずにはいられなかった。
中区に到着 | 中区駅 |
中区駅名表 | 大須行の到着 中区にて |
市之枝に到着 | ホームにある路線図と運賃表 |
市之枝駅 | 別角度から |
市之枝駅名表 | 新岐阜行の到着 |
八百津線
大須から新岐阜に戻り、各務ヶ原線経由で八百津線へ。私一人のときは、7000系パノラマカーだったのに、先輩がきたとたん、オールロングシート車にあたる。嫌味をチクリといいながら、犬山、そして、明智へ。(笑)。8月も終わりに近づくと6時を回るとすでに、黄昏時となり、明智からワンマンの30系気動車での行程は郷愁を誘う。
本日の予定はこれで終了。明智からの新名古屋直通の急行もロングシートで、いい加減、キレかけてきたので、犬山からは全車指定席特急に乗る。もちろん、一番前の展望席のμチケットを手に入れた。もう8時を回り、完全に暗くなっているが、やはり展望席は気持ちいいものである。しかも、パノラマスーパーは7000系と違い、2階部分が客室で、1階部分が運転席となるため、眺望もよい。
八百津行30形気動車 | 八百津駅 |
八百津駅に停車中の明智行 | 八百津駅名表 |
兼山を出発する30形 | 兼山駅名表 |
兼山駅 | 兼山駅ホーム |
中野駅名表 | 中野駅 |
「ひまつぶし?」いえいえ「ひつまぶし」です。
名古屋に戻って、今晩の夕飯は名古屋名物「ひつまぶし」。何かと思えば、うなぎのお茶漬けである。名古屋名物といえば、ういろう、きしめん、味噌カツ、エビフリャアくらいだと思っていたので、最初「ひつまぶし」っていうのを見て、「ひまつぶし」と間違えるし、うなぎのお茶漬けって聞いて、うえーっっ。何、それ?名古屋の人って変なもん食ってるみゃー。って思ったが、食べてみると、これが意外といける。うなぎなもんで、少々値ははるが、名古屋訪問の際は是非、おためし頂きたい一品である。
そして、今晩のお宿は、明日、三河線から入るので、知立の怪しいビジネスホテル。先輩に予約してもらったが、お盆期間中は休みで、電話がつながらなかったという。お盆に休むホテルって...ますます怪しいと思いながら、当日行ってみると、やっぱりちょっと怪しいホテルでした。ま、夜、寝るだけなんで、十分なんだけど。(笑)。
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