山陰・中国地方 ローカル線紀行 前編


勤務の関係で3月22日から珍しく3連休になったので、21日の仕事明けから春の18きっぷを使って、鉄へ繰り出すことにした。今回は久しく訪れていない姫新線、芸備線で中国山地を縦断してみることにした。いつもなら東京駅から乗る東海道線だが、急な残業で出発が遅くなってしまったので、新橋から12時46分発の熱海行に乗る。それでもグリーン車を利用するので、座れないことはない。しかし連休の合間だが、平日なので、当たり前だがホリデー料金の適用はなく、1000円を支払う。オレンジカード1枚が一気になくなってしまった。(笑)。今日の東海道線は風の影響でダイヤが乱れているというが、この列車は今のところ、時刻通り運転されている。しかし、本来は平塚で後からくる踊り子に抜かれる予定なのだが、踊り子が大幅に遅れているとのことで、抜かれずに出発。なんか雲行きが怪しい。そういえばい昼食もとらずに電車に飛び乗ったので、お腹もすいてきた。小田原でわずかな停車時間を利用してホームの売店で駅弁を購入。何がお楽しみかよく分からないが「特製おたのしみ弁当」と名付けられた駅弁はいわゆるごくごく普通の幕の内弁当である。まあ腹の足しにする だけなので、何でも良かったのだが。(笑)。小田原を出発し、このまま順調かと思い気や、根府川で平塚で抜かれる予定だった踊り子の通過待ちのため5分程停車するという。それでも、大した遅れにはならずに無事、熱海に到着。熱海でも、ちゃんと接続の浜松行が待っていてくれていた。浜松では先ほど食べたばかりだが、今晩の夕飯用にと駅弁を購入。18きっぷの旅では、買えるところで駅弁を購入しておかないとコンビニ弁当か売店のパンしかあるつけなくなってしまう。浜松から豊橋までも211系で行く。豊橋からは313系特別快速で大垣まで先を急ぐ。夕暮れの名古屋近郊を快走。暗くなった頃に大垣に到着。大垣からは今や滅多にお目にかかれなくなった117系で米原へ。ここから西日本エリアに突入。米原からは本日最後の乗り継ぎで223系新快速で姫路へ向かう。今晩は姫路のワシントンホテルに泊まる。というか、実は今回の鉄の拠点は姫路なのでこのホテルに2泊する。


新橋→姫路
E231系 根府川駅 
風によるダイヤ乱れの影響でここで踊り子の通過待ちです。
今回もグリーン車で出発します。
小田原駅で購入した駅弁「おたのしみ弁当」 中身はごく普通の幕ノ内弁当です。
熱海→浜松 211系 浜松駅 浜松→豊橋 211系 浜松駅
豊橋→大垣 特別快速 313系 豊橋駅 大垣→米原 117系 米原駅
浜松駅 まくのうち弁当 中身はこんな感じです。
米原駅ではダイヤ改正のヘッドマークを付けた近江鉄道に
出会います。
米原→姫路 新快速 223系 姫路駅

翌22日は、まだ夜明け前の5:28発、山陽本線の1番列車に乗る。上郡から智頭急行に乗り換え、18きっぷも使用できなくなるので、特急スーパーいなば91号で智頭まで行く。187系気動車に初乗車となる。見かけは特急型らしからぬ味気のない前面だが、機能的にはさすが181系に代わる高性能気動車だけあって、加速がすばらしい。まさに電車と比べても遜色のないレベルである。また、2両編成ではあるが、以前の181系3両編成とほぼ同等の座席数を有している。それでも、早朝ということもあって、車内はガラガラである。智頭からはJR線に入るので、ここで再び降りて、各駅停車で鳥取へと向かう。

姫路→鳥取
姫路→上郡 115系 姫路駅 187系 スーパーいなば91号 智頭駅
後方から撮影 鳥取県の二十世紀梨がデザインされています。
JR智頭駅 JRの隣に智頭急行の智頭駅があります。

鳥取からは折り返しでそのまま若桜鉄道に直通する列車に乗るのだが、それまで少し時間があるので、鳥取駅に発着する列車の写真を撮ったり、駅の近くにある鳥取鉄道記念物公園に行ってみたりした。

鳥取駅
鳥取駅 駅名標

鳥取駅で出会った気動車
キハ47 キハ33
キハ47 米子行 キハ47
キハ47 1112 鳥取色 前面には因幡の白兎のイラストが入っています。
新型気動車 両運転台はキハ127 片運転台はキハ125 

鳥取駅
187系 スーパーまつかぜ こちらは島根県の花のボタンが描かれています。
187系 スーパーおき 智頭急行 HOT3500系
HOT8000系 スーパーほくと 貫通タイプの先頭車

この公園確かに、プラットホームが再現してたりと鉄道を思わせるものが多いのですが、SLとか、廃車になった車両の保存もなく、ちょっと寂しいというか、はっきり言って期待外れでした。やっぱり鉄道公園というからには、少なくても1台は車両を置いて欲しいですよね。しかも、再現されたプラットホームはホームレスの住処になっていたりして、その辺の管理も行き届いてなくてちょっと残念ですね。

鳥取鉄道記念物公園
公園入口 踏切の警報機があります。 ホームが再現されています。
ホームの様子 線路も敷いてあります。
ポイントのてこもあります。 こちらは通標の赤箱です。

さて、毎度この話題になりますが、買えるところで、駅弁を買っておかないと買えなくなってしまうので、ここ鳥取駅で朝食用と昼食用の2つを仕入れておく。昔はちょっとした乗換え駅でも、幕の内弁当くらいはおいてあったものだが、今やコンビニ弁当におされて、駅弁業者がどんどん撤退してしまい駅弁を買うのも苦労するようになってしまった。まず1つめは鳥取といえば、元祖かに寿し。そしてもう一つは幕の内である砂丘鳥取味の弁当。

鳥取駅 駅弁
元祖 かに寿し 最初にかに寿しの駅弁が発売されたのがこの鳥取駅のかに寿しになります。
ボール紙の箱の中にさらに掛け紙のかかった弁当が入っています。
ちょっと過剰包装ですね。
錦糸玉子の上にかにがちらしてあります。
ご飯の酢がちょっとききすぎているのが残念です。
砂丘 鳥取 味の弁当  中身は幕ノ内弁当です。海老やフライなど入っていて豪華です。

鳥取からは郡家から若桜鉄道に入る直通列車に乗る。車両は若桜鉄道オリジナルのWT3000形の2両編成。側面にはそれぞれ異なった絵が描かれた賑やかな車両である。鳥取駅を出るとすぐに山陰線と別れ来た道と同じ因美線に入る。郡家までは因美線を辿り、郡家から若桜鉄道に入る。

若桜鉄道
若桜鉄道 WT3003 さくら3号 さくら3号 側面の様子 竹林公園が描かれています。
WT3004形 さくら4号 さくら4号 側面の様子 
鬼ヶ城と若桜名物鯉料理にちなみ鯉と鬼が描かれています。
郡家駅 郡家駅に停車中
郡家駅に停車中のさくら3号 さくら4号

若桜鉄道はJR発足初期に第3セクターになった鉄道で、ご多分に漏れず経営が苦しく廃線の危機を迎えている。郡家から約30分のローカル線の旅に出発する。

若桜駅
若桜駅 駅名標
時刻表 午前中3時間あく時間帯があります。 腕木式信号等が展示されています。
今時珍しくなった琺瑯(ほうろう)の駅名板 今は使用されなくなった荷物の重さを量る秤

若桜駅
若桜駅に到着したさくら4号 反対側から
若桜駅で出発を待つさくら4号 さくら3号は切り離されて構内留置です。
若桜駅 構内の様子 右側はステンレスボディーのWT3100形
3両の車両が並んでいます。 ターンテーブル

そして、活性化の目玉として登場したのがSL C12である。兵庫県内で保存されていたC12 167は元々国鉄若桜線を走行していた車両であり、約60年ぶりの里帰りを果たしたことになる。若桜駅構内にはSL運転にはかかせない転車台(ターンテーブル)や給水塔があり、古き良き雰囲気が残されている。これが功を奏して、NHKの昼の番組であるふるさと一番などでも紹介され、鉄道ファンだけでなく、多くの観光客が足を運びはじめている。今後、整備がすすみ、SLの本線走行が行われるともっと良いのだが。

C12 167
C12 167 後ろから
C12167 車番 若 鉄 
正面 後ろ
現在は構内走行だけですが、いつかは是非とも本線走行して欲しいものです。
給水タンク 側面の様子

若桜鉄道の訪問を終え、再び郡家駅に戻ってくる。郡家からは因美線で智頭まで行く。車両は智頭行にもかかわらず、智頭急行のHOT3500形がくる。智頭からは津山行キハ120に乗り換えて、津山へと向かう。キハ120デビュー当時はトイレがなく不評だったが、その後、トイレが設けられて、長時間のローカル線の旅が安心して続けられるようになった。

智頭駅
智頭急行HOT3500形 折り返し鳥取行になります。
智頭急行 路線図 智頭急行 HOT3500形
ここで津山行に乗り換えます。 キハ120 因美線 津山行

津山からは津山線で岡山へ。かつては鳥取から因美線、津山線経由の急行砂丘が運転されていたが、今は、智頭線経由の特急スーパーいなばにとって代わってしまい、因美線、津山線はますますローカル色が強くなってしまった。それにもまして優等列車の走らなくなった津山駅の地盤沈下はさらに著しい。津山から岡山までは西日本塗装のキハ40の4連に乗る。今時4両編成のローカル線気動車も珍しくなってしまった。

津山駅
津山に到着しました。 奥が姫新線佐用行 
手前が因美線からの津山止まりのキハ120です。
キハ40 岡山行 JR西日本塗装 4両編成です。

岡山では少し時間があるので、吉備線のショートトリップを楽しむ。富山港線と同様にJR西日本はLRT化する路線としてピックアップしたが、それ以降あまり具体的な動きはない。岡山から総社までの比較的岡山市郊外を走るのでこまめに駅を作りLRT化をすると成功するようには思えるのだが。総社からは伯備線で倉敷へ。115系の備前片上行は中間車改造の切妻で少々格好が悪い。

岡山→(吉備線)→総社
吉備線 キハ47 総社駅に到着
総社駅 115系 中間車改造で切妻の顔になっています。

倉敷駅
南口 北口
北口をでるとチボリ公園になります。

倉敷では、JRの駅の脇の倉敷市駅から出る水島臨海鉄道に乗る。以前はキハ20が走っていたが、今は軽快気動車MRT300形に取って代わった。かつては三菱自工前までは日中の時間帯は運転がなかったが平成19年3月のダイヤ改正で日中も何本か運転されるようになって、乗り潰しには便利になった。運転本数も20分〜40分おきと比較的多い。倉敷市を出るとしばらくは山陽線と平行して進むがすぐに高架にあがり、水島まではそのまま高架で進む。列車の半分はここ水島で折り返して行く。水島を出ると、地上におりて、他には何もない工業地帯の道路沿いの1面1線のホームに到着する。線路はこの先も続いているが旅客営業はここまでである。

水島臨海鉄道
JR倉敷駅の脇に水島臨海鉄道の倉敷市駅があります。 倉敷市駅
倉敷市駅に停車中のMRT300形 三菱自工前に到着しました。
三菱自工前駅 駅舎はなく単線ホームに1両分の屋根が
ついた簡素なものです。
駅名標とMRT300形
駅名標 側面に大きくひまわりがデザインされています。
三菱自工前からさらに先に線路が続いています。
奥にDE10が2両見えています。
水島方面を見ています。本線は左側です。
右側は貨物線になります。

岡山駅では四国の車両の出入りもあります。ということでいろいろ写真をとってみました。

岡山駅
JR四国 2000系気動車 南風 貫通タイプ 
2000系 アンパンマン号 213系 かつてはマリンライナーに使用されていましたが、
今は伯備線に使用されています。
115系 全国的に湘南色は珍しくなりました。 115系 西日本色

本日最後の行程は岡山から赤穂線経由で姫路に戻ります。

岡山→姫路
岡山駅 桃太郎の祭りずし
桃の形をした容器に入っています。 中身は瀬戸内海の海の幸を豊富に使ったちらし寿しです。
見た目もきれいです。
115系 播州赤穂行
赤穂線回りで姫路へと向かいます。
本日最後は播州赤穂より223系 姫路駅

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