ふらっと江ノ電
11月17日(土)、ふらっと江ノ電に行ってみたくなった。土曜日というのに、いつもと同じ7時に起床。毎度のことながら、鉄する朝は、なぜか、すっきり起きれるのが不思議である。とにかく、9時10分発のロマンスカーに間に合うべく新宿へ向かう。市ヶ谷から新宿線に乗ったのだが、あ、電車来てるって飛び乗ったはいいが、「本八幡行ドアが閉まります。」の放送にびっくりして飛び降りる。これでも、一応、東京都民なのに、田舎もん丸出しの失態を演じる。(笑)。新宿についたらついたで、新線新宿なもんで、小田急線とはものすごく離れてる。ここでも、迷子になりかける。どうにかこうにか、見慣れた小田急乗り場にたどり着き、江ノ島・鎌倉フリー切符B(1430円)と9時10分発のえのしま85号の指定券(610円)を購入した。えのしま号の方は空席がかなりある様子だが、紅葉シーズンで箱根方面の箱根湯元行のロマンスカーは14時まで満席との表示。特急ホームに行くと、9時発のはこね号30000系EXEが入線しており、多くの乗客がドアが開くのを待っている。程なくしてこちらにも9時10分発えのしま号10000系HiSEが入線してくる。こうして
、2台のロマンスカーが同一ホームに並ぶ様子はさすがに、壮観。小田急ロマンスカー王国の健在ぶりをあらわしている。はこね号とは違いえのしま号は土曜日というのに、乗客は少なく、なかりの空席があった。久しぶりに乗るロマンスカーだが、HiSEの座席がリクライニングシートではなかったことに気づき少し驚く。デビュー当時はこれでも、十分だと思っていたが、さすがに、有料特急といえば、リクライニングシートが当たり前という現在では、サービス不足の感を否めない。
HiSE 10000系 えのしま59号 | 側面 「えのしま」のサイン |
特急案内版 旅への期待が高まる。 | 側面には神奈川県の花「やまゆり」がデザインされている。 |
相変わらず、ロマンスカーは向ヶ丘遊園までは前の電車につっかかりながらノロノロ運転だが、先日、東京地裁の判決で話題になった複々線工事が思いのほか進んでおり、すでに、高架に切替られた区間もある。本当に、この先、この工事はどうなるのだろう...などと考えてると、いつのまにか、多摩川を渡り、登戸、向ヶ丘遊園を過ぎると、いよいよ特急の本領を発揮すべき速度が上がっていった。最初の停車駅は相模大野。ここで、3分の1程度の乗客が降りていった。最近の特急は、小田急に限らず、ノンストップをやめ、停車駅を増やしてこまめに乗客を拾うようになったが、やはり効果はあるようだ。列車は小田原線から別れて、江ノ島線に入る。そして、こちらも最近停車駅に加わった大和に停車。そのまま、神奈川県のほぼ中央を南下していき、藤沢へ。藤沢からは進行方向を変えて、終点片瀬江ノ島に到着した。
久しぶりに江ノ島に降り立ったが、さすがに行楽シーズンの土曜日ということで、まだ10時を回ったばかりというのに、かなりの観光客がいる。とにかく、江ノ電の駅へということで、細い道を5分程歩いて、江ノ電江ノ島駅へ。フリー切符なので、そのまま、鎌倉方面のホームへ向かう。そこで、なんと、大学の後輩に会ってしまった。まさか、こんなとこで会うなんて...彼のお目当ては500形のピンク色のポケットポストペット号の撮影とのことでした。本当に悪いことはできませんね。
片瀬江ノ島駅に到着しました。龍宮城のような駅舎で有名な駅です。 | そして、こっちが、江ノ電の江ノ島駅。 小田急片瀬江ノ島駅からは徒歩5分程。 |
とりあえず、江ノ電の一番の景勝地である、鎌倉高校前に行ってみる。何度か、車窓から眺めてはいたが、降りてみて、なるほど、これはすばらしい。いかにも湘南海岸らしい。しばし、ここで、撮影を試みる。
鎌倉高校前に停車中の305 | 海岸沿いのホームにて... |
江ノ島をバックに | もう1枚 |
そして鎌倉へ。江ノ電には様々な広告電車が走っているが、あまり節操のない広告はなく、SEA BREEZなど、海を想像させる爽やかなものが多いのだけど、やはり、オリジナルの緑とアイボリーのツートンの方が江ノ電にはいいなって思うのは自分だけでだろうか?とにかく、その中のいくつかの写真を撮ってきました。鎌倉では、ほぼ満員で電車が到着して、また、ほぼ満員で出発するうえ、折り返し時間が短いので、車掌も運転士もホームを小走りに行き交い、非常に慌しく感じられる。もう1線、ホームがあるのだから、そちらも有効に使えばいいのにと思ってしまった。
1000形 SEA BREEZ号 | 1000形 鎌倉駅 |
500形 ポストペット号 | 300形 標準色 なんだかんだ言っても結局、この色が江ノ電にはよく似合う |
江ノ電 鎌倉駅 | こちらがJRの鎌倉駅 |
鎌倉駅は、どちらも、三角屋根の駅舎が特徴。横須賀線を挟んで、お互い、背中合わせに建っている。そばに地下通路はあるものの、もう少し自由通路が整備されれば、もう少し便利になるんだけど...
1200形 鎌倉駅 | 300形 ドーム屋根が特徴の藤沢駅 |
最新型の2000形 11月オリジナルの銀杏模様の方向幕にも注目 | 1500形 江ノ島駅 |
さて、鎌倉から一旦、引き返す。せっかく、来たのだから、江ノ島にも行ってみました。でも、もう、何十回も訪れている場所なので、階段の下までしかいきませんでした。(笑)。ここの階段はまじできついっす。まあ、エスカー乗ればいんだけどね。エスカーとは、江ノ島の頂上までいくための有料のエスカレーター。はっきり言って、有料のエスカレーターなんてここ以外では見たことありません。(笑)。
これが江ノ島。江ノ島大橋をバックに... | 江ノ島神社 |
500形のオリジナル塗装 2002年3月に引退が決定している。 残念ながらこの日は江ノ島駅の留置線に... |
レトロ車両 メカ的には2000形と同じ。 |
実は江ノ電は実は軌道である。江ノ島を鎌倉方面に少し走ると、次の腰越までが併用軌道にでる。非常に細い道路を我が物顔で通る様はちょっと痛快である。海岸沿いを走る江ノ電と共に、この風景も江ノ電の名所である。
江ノ島−腰越間には一部、併用軌道がある。 | 併用軌道と別れて、腰越駅へ |
腰越駅 | 踏み切り通過中! |
時刻表 行き違い設備の関係で、見事にまで12分ヘッドが貫かれている。 実際は、どの電車も混雑していて、増発・増結をしたいのだろうが、 現状設備では、ちょっとそれは難しそうである。 |
軒先をかすめるように走るのも江ノ電の趣である。 |
江ノ電は全線に渡り、単線で、行き違い設備は、鵠沼、江ノ島、峰が原信号所(鎌倉高校前−七里ヶ浜間)、稲村ヶ崎、長谷で、全列車、必ず、これらのすべてで行き違いを行うが、12分ヘッドが精一杯。車両の方は2両の固定編成だが、慢性的に混雑しているため、これまたほぼ全列車2+2の4両で運転されている。そのため腰越駅ではホームの有効長が足らず、鎌倉より1両分のドアは締め切り扱いとなる。この状況からみても、現状これ以上輸送力増強はちょっと難しい。
映画「稲村ジェーン」の舞台にもなった稲村ヶ崎 「湘南?湘南なんて言わねえな。ここじゃあ、稲村って言うんだよ。」 っていうセリフ覚えてますか?(笑) |
稲村ヶ崎に到着した501号 |
関東の駅 百選に選ばれた 極楽寺駅 | 紅葉をバックに極楽寺に進入する |
江ノ電には関東の駅100選に選ばれた駅が2駅あり、1つは海岸沿いの「鎌倉高校前」そして、もう1つが、「極楽寺」である。両者、対照的な印象を受けるが、駅に降り立ってみると両方とも選出理由が分かる。
鎌倉高校前駅 一見、なんの変哲もない駅に見えるが... | 第一回、関東の100選に選ばれている。 |
ホームから夕暮れの江ノ島を望む この景色を見せられれば百選に選ばれたのも納得 |
もうワンショット! |
藤沢駅に停車中の501 ポケットポストペット号。 | 車内の様子。木製の床に、シルバーシートならずピンクシート!? |
そして、今日の予定も終了、ちょうど、ロマンスカーの時間だったので、大和まで「えのしま84号」に、たった300円。ということで、乗ってしまいました。大和では各駅停車に接続していて、とても便利。中央林間経由で横浜の実家に帰ってきました。思えば、今まで、こうして、1日かけてゆっくと江ノ電に乗ったことがなかったので、今回は、改めて、江ノ電の魅力を再発見しました。景色といい、車両といい、短い路線の中にも、その魅力はぎっしりとつまっていて、鉄じゃなくても、乗ること自体が楽しめる電車です。現在、鎌倉ではパーク&ライド運動も行われています。江ノ島、鎌倉観光には是非、江ノ電で。きっと新たな発見があるはずです。
江ノ電藤沢駅 立派な駅ビルになっている。 | 小田急藤沢駅に停車中の4000系 小田急の標準的なこの顔の車両も、ステンレス車が多くなり、 出会う機会が少しずつ少なくなってきている。 |
大和に停車中の新宿行えのしま84号 | 最後は中央林間から営団車の急行でフィニッシュです。 |
余談
江ノ島・鎌倉フリーパスって途中下車OKなんで、帰りは中央林間で途中下車という形だったんだけど、この切符、裏が黒だし、自動改札対応されているので、何の疑いもなく、自動改札機に通したら、飲み込まれてしまって、出てこないではありませんか!まじ?半べそ状態で、ラッチの駅員さんに泣きついたら、途中下車のときは、有人改札通らないとダメなんですよ。とちょっと迷惑そうに、自動改札機の中を開けて、切符を取り出して返してくれました。(笑)。でも、どこにもそんな注意書きないんですけど...皆さんも気をつけましょうって、途中下車なんかしないか...(笑)。
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